東京ガスグループにおける遊休地を活用した太陽光発電所の運転開始について
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(社長:小西 康弘、以下「TGES」)は、このたび、東京ガスグループが管理する神奈川県内の遊休地において、合計約1,700kWの太陽光発電設備を設置し、発電した電力を供給する事業(以下「本事業」)を開始しました。
本事業は、神奈川県横浜市鶴見区内で東京ガスグループが管理する2か所の土地に、太陽光発電システム(以下「本システム」)をTGESがシステム設計、施工、メンテナンス・監視等ワンストップで提供するエネルギーサービス方式*1で設置したものです。発電した電気はオフサイトコーポレートPPAスキームを活用して、複数の東京ガスグループ施設で使用します。なお、本事業により年間約1,320tのCO2排出削減*2を見込んでいます。
第一発電所(パネル容量約812kW)は、同一敷地内の東京ガスのメタネーション*3実証設備へ非化石価値を移転して、メタンを合成する際の原料となるグリーン水素を製造するための非化石証書付実質再エネ電気として活用します。
第二発電所(パネル容量約960kW)は、(公財)東京都環境公社が実施する「再エネ設備の新規導入につながる電力調達構築事業」の一環として設置いたしました。本発電所からは東京ガスグループが東京都内に保有する施設(東京ガス浜松町本社ビル・TGES芝浦地域冷暖房センター等)へ電力を供給しています。また災害等により系統停電が発生した際、設置場所の自治体である鶴見区が、本発電所で発電した電力をEV(Electric Vehicle)の充電等に活用し、災害等に対する備えの強化に役立てることができるものとなっています。また、発電所の維持管理のために地元の企業に維持管理業務の一部を委託します。
今後、太陽光発電等の再生可能エネルギー(以下「再エネ」)導入拡大を通じ、東京ガスグループとしてさらなるCO2排出量削減を進めていきます。また、本取り組みと同等のスキームを初期投資不要のサービスとしてお客さま向けに広く展開していくことで、特に再エネ導入が困難な都市部おける再エネ導入を拡大し、さらなるCO2排出量削減に貢献していきます。
スキーム概要図
今回の取り組みは、東京ガスとTGESが立ち上げたソリューション事業ブランド「IGNITURE」*4のソリューションとして提供します。自らがユーザーとして蓄積してきた知見と多くのエンジニアリング事業で培ったユーザーズ・ノウハウを活用し、さまざまなパートナー企業との協業により再エネの普及拡大を推進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
※1: 事業者がエネルギーシステムを所有、メンテナンスまでワンストップで行い、利用者は初期投資不要でエネルギーサービス利用料を対価として支払うサービス。
※2: 火力発電のCO2排出係数:0.60kg-CO2/kWh(地球温暖化対策計画(令和3年閣議決定)における2030年度の火力平均係数)
※3: メタネーションとは、水素とCO2を化学反応させ、都市ガスの主成分であるメタンを合成する技術です。e-methaneは燃焼時にCO2を排出しますが、製造時の原料として、排気ガス等から回収したCO2を使うため、実質的に大気中のCO2は増えません。メタネーションに用いる原料水素を再生可能エネルギーを使用して製造すれば、e-methaneはカーボンニュートラルなエネルギーと言えます。
※4: IGNITURE の詳細はこちら。
以上